Windowsでコンソールアプリケーションが勝手にキー入力待ち状態になる問題の解決方法

2021/1/22 2021/9/4 .NET Core/.NET5,6,7,8, C#, プログラミング

この記事は公開から4年以上経過しています。

Windowsのコンソールアプリケーションがいつの間にか止まってしまい、何かキーを押下すると処理が再開される問題の解決方法。

問題

コンソールアプリケーションを開始して処理の完了を待っているとき、ユーザーのキー入力が求められているわけでもないのにコンソール画面で何かキーを押下しないと処理が再開されない場合がある(ウィンドウタイトルが選択 xxxになる)。

原因

コマンドプロンプトの設定が「簡易編集モード」になっている状態でコンソール画面をクリックするなどコンソールテキストが選択状態になるとプログラムが停止される(Windowsの仕様?)。

解決方法

【既存ソフト等、プログラムを修正できない場合】

コマンドプロンプトの設定から、「簡易編集モード」の選択をオフにする。
(アプリケーションの起動中、若しくはショートカットに設定すれば、そのアプリケーションのみに適用が可能)

【開発ソフト等、プログラムを修正できる場合】

Win32APIでプログラム内で簡易編集モードフラグをリセットする。

サンプルソースコード(C#)

using System;
using System.Runtime.InteropServices;

namespace ConsoleFreezeTest210122
{
    internal class Program
    {
        private static void Main(string[] args)
        {
            // 簡易編集モードフラグをリセット
            var hConsole = Win32.GetStdHandle(Win32.STD_INPUT_HANDLE);
            uint mode;
            Win32.GetConsoleMode(hConsole, out mode);
            Win32.SetConsoleMode(hConsole, mode & ~Win32.ENABLE_QUICK_EDIT_MODE);

            // アプリケーションの処理(ダミーループ)
            int j = 0, k = 0;
            do
            {
                for (var i = 0; i < int.MaxValue; ++i)
                    j = i;

                Console.WriteLine(k++);
            }
            while (true);
        }

        // Win32 API定義クラス
        private static class Win32
        {
            public const int STD_INPUT_HANDLE = -10;

            public const uint ENABLE_QUICK_EDIT_MODE = 0x0040;

            [DllImport("kernel32.dll", SetLastError = true)]
            public static extern IntPtr GetStdHandle(int nStdHandle);

            [DllImport("kernel32.dll", SetLastError = true)]
            public static extern bool GetConsoleMode(IntPtr hConsoleHandle, out uint lpMode);

            [DllImport("kernel32.dll", SetLastError = true)]
            public static extern bool SetConsoleMode(IntPtr hConsoleHandle, uint dwMode);
        }
    }
}

~~例はC#ですが、C++/VB.NETなどについてもおそらく同様です(未検証)。~~
2021.9.4追記：
VB.NETについても上記内容で解決できることを確認済。

以上です。