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Windows10のファイル履歴
によるバックアップを使う際の注意点について。
問題
Windows10純正のバックアップ機能であるファイル履歴を使用してバックアップ
では、バックアップ元のファイルパスが以下の条件に該当するとバックアップを行わない。
- パス長がMAX_PATH(260文字)を超過している。
- 非サポートの文字を利用している。
また、上記問題によりバックアップが正常に完了しなかった場合でも特にユーザーにエラーが通知されず、下記のようなイベントログが記録されるだけであることから、バックアップが不完全になる(可用性が損なわれる)恐れがある。
ログの名前: Microsoft-Windows-FileHistory-Engine/BackupLog
ソース: Microsoft-Windows-FileHistory-Engine
ファイルの完全パスが MAX_PATH 上限を超えているため、または、サポートされていない文字を含んでいるため、ファイルはバックアップされませんでした:C:\XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX\XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX\XXXXXXXXXXXxx…..
ファイルを保護する場合は、ディレクトリとファイルの名前を別のものにしてください。
対応
-
Windows10(1607以降)の場合は、ファイル名を指定して実行などからグループポリシーエディタ
gpedit.msc
を起動し、ローカルポリシー
→コンピューターの構成
→管理用テンプレート
→システム
→ファイルシステム
のWin32の長いパス長を有効にする
を有効
に設定する。 -
イベントログの
アプリケーションとサービスログ
→Microsoft
→Windows
→FileHistory-Engine
→ファイル履歴のバックアップログ
でエラーや警告が発生していないことを確認する。
ちなみに、ファイル履歴
によるバックアップはボリュームシャドウコピー
を使わないため、使用中のファイル(共有ロックがかかっている場合)などについてもロックが解除されるまではバックアップが行われないことにも注意が必要です(イベントログに警告が記録されます)。
参考ウェブサイトなど
- Microsoft Docs
Enable Long Paths in Windows 10, Version 1607, and Later
以上です。