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マーケットトレーダーにはお馴染みであろうTradingViewを使い、チャートのレゾリューションを変更しても任意のレゾリューションのShort/Middle/LongのEMA(指数平滑移動平均線)インジケーターを表示できるスクリプトを紹介します。
本記事の内容に基づいて被ったいかなる損失/損害について、当サイト運営者は一切責任を負いません。最終的な投資決定は、必ず自己責任で行うようにお願いします(At your own risk)。
チャートインジケーターについて
分かりやすいようにデフォルトレイアウトで一時間足のドル円チャートに当インジケーターのみを追加しています。
通常のEMAインジケーターはローソク足数が基準となりますが、このインジケーターでは前述のEMAに加えて、指定した任意のレゾリューションのEMAが表示できますので、下図のように例えば1時間足のレートが5/20/200日移動平均からどれくらい乖離しているのかを一目で確認することが可能です。※基準は終値です。
また、一つのインジケーターに最大6系列のEMAを表示できるため、設定可能インジケーター数の節約にも繋がります。
インジケーター設定について
ショート/ミドル/ロングそれぞれの移動平均計算日数を設定します。
各系列の表示/非表示、線種、色も変更できます。
サンプルソースコード
TradingViewのスクリプト既定ライセンスはMozilla MPL2.0ですが、自サイト公開なのでMITライセンスです。
study("EMA S/M/L", overlay = true)
res = input(title = "Resolution", type = input.resolution, defval = "D")
si = input(title = "S", type = input.integer, defval = 5)
mi = input(title = "M", type = input.integer, defval = 20)
li = input(title = "L", type = input.integer, defval = 200)
es_ema = security(syminfo.tickerid, "D", ema(close, si))
em_ema = security(syminfo.tickerid, "D", ema(close, mi))
el_ema = security(syminfo.tickerid, "D", ema(close, li))
plot(es_ema, linewidth = 2, color = #5EA6CB, transp = 0, title = "SD")
plot(em_ema, linewidth = 2, color = #467EB8, transp = 0, title = "MD")
plot(el_ema, linewidth = 2, color = #4D3D9E, transp = 0, title = "LD")
es_ema1 = security(syminfo.tickerid, timeframe.period, ema(close, si))
em_ema1 = security(syminfo.tickerid, timeframe.period, ema(close, mi))
el_ema1 = security(syminfo.tickerid, timeframe.period, ema(close, li))
plot(es_ema1, linewidth = 2, color = #FD9A28, transp = 0, title = "SP")
plot(em_ema1, linewidth = 2, color = #FF5126, transp = 0, title = "MP")
plot(el_ema1, linewidth = 2, color = #d50000, transp = 0, title = "LP")
TradingViewは単純なスクリプトは規約違反で登録できないということなので、興味がある方は下図のチャート画面下にあるPineEditorに、上記スクリプトソースを直接コピペしてチャートへ追加してみてください。
このスクリプトは作成当時の公開ライブラリにレゾリューションを固定できるEMAインジケータがないことから私的に作ったものです。シンプルな割に意外と便利なため折角なので公開してみようと考えたところ、まさか課金ユーザがOSSで無償提供するものに対し、モデレータの独断により規約違反やら次違反したらBanするなどと脅されるとは、驚きを一気に通り越して非常に残念な気分でした…。
いくら簡単とはいえ、すべてのトレーダーが自分でスクリプトを書けるわけでも無いと思いますので、とりあえずこのスクリプトが誰かのお役に立てば幸いです。
以上です。