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Windows端末でVisual Studio 2022を使ってAndroid向けの.NET MAUIアプリを開発する際に、別のLinux上の端末で稼働するAndroidエミュレーターをリモートで使用する方法についての備忘録。
個人的な用途としては、LinuxのKVM上で稼働するWindowsゲスト上のVisual Studioから、高速なLinuxホスト上のAndroidエミュレータを利用する目的で行っています。
本エントリは2年ほど前に書いたVisual Studio 2019とXamarinによる開発記事でしたが、.NET MAUIやFultter開発でも同様にリモートのエミュレーターを利用することができるため、一部内容を修正して再投稿しました。
そのため画像や説明が一部古い部分もありますが、基本的にはほぼ同様となっています。
手順
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Linux側のAVDマネージャーでデバッグに使用する仮想デバイスを作成、起動する。
Play Store対応イメージではうまくリモート接続できない可能性があるようなので、先ずはPlay Store非対応のイメージを使用してみてください。私はこれでハマり、かなり時間を無駄にしました…。
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Windows側でコマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを実行してAdbへのSSHポートフォワーディングを行う。
ssh -NL 15555:127.0.0.1:5555 Linuxホストのユーザー名@LinuxホストのIPアドレス
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Windows側のVisual Studioメニューから
ツール
→Android
→Android Adb コマンドプロンプト
でAdbコマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを実行してポートフォワーディングされたAdbへの接続を行う(画像はVisual Studio 2019)。adb kill-server adb connect localhost:15555
接続が成功すると、以下のように表示される。
connected to localhost:15555
Windows側でAdbデバイス列挙結果は以下の通り。
C:\WINDOWS\system32>adb devices List of devices attached localhost:15555 device
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上記手順が成功するとWindowsテスト上のVisual Studioのデバッグ開始ボタンに接続されているエミュレータ名が表示されるので、実行する。
デバッガが起動すると、以下のようにLinux側のAndroidエミュレータでWindows上で開発を行っている.NET MAUIアプリが実行される。
参考ウェブサイトなど
- Microsoft Docs
Windows VM から Mac 上で動作する Android エミュレーターに接続できますか
以上です。