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Microsoft PICTをエンジンとして使い、ペアワイズ法でテストデータパターンを作成できるVSCode拡張を作成したので紹介します。
PICTのモデルファイルを編集しながら手早くテストデータパターンを確認することができるため、テストケース作成が捗ります。
作成したテストデータパターンはTSV形式(既定の形式)のため、そのままEXCELに貼り付けることも可能です。
ペアワイズ法や、PICTの使い方については、インターネット上に沢山情報がありますので、ここでは詳細を割愛させていただきます。
Visual Studio Marketplace:
VSCode PICT
この拡張機能は、Microsoft PICTを使用してペアワイズテストパターンを生成します。
制限事項:
現在、Microsoft Windowsでのみ動作しますが、将来的にはMacとLinuxをサポートしたいと考えています。
使い方
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新しいテキストエディタを開き、次のようにPICTのためのモデルファイルを作成します。
# # これはボリューム作成のためのサンプルモデルです # Type: Primary, Logical, Single, Span, Stripe, Mirror, RAID-5 Size: 10, 100, 500, 1000, 5000, 10000, 40000 Format method: quick, slow File system: FAT, FAT32, NTFS Cluster size: 512, 1024, 2048, 4096, 8192, 16384, 32768, 65536 Compression: on, off
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PICTのパラメータ引数を指定したい場合は、ヘッダコメントセクション
# Options
のように指定してください。# # これはボリューム作成のためのサンプルモデルです # # Options /o:2 /d:, /a:| /n:~ /r:1 /c Type: Primary, Logical, Single, Span, Stripe, Mirror, RAID-5 Size: 10, 100, 500, 1000, 5000, 10000, 40000 Format method: quick, slow File system: FAT, FAT32, NTFS Cluster size: 512, 1024, 2048, 4096, 8192, 16384, 32768, 65536 Compression: on, off
次のパラメータを使用できます。
Usage: pict model [options] Options: /o:N|max - Order of combinations (default: 2) /d:C - Separator for values (default: ,) /a:C - Separator for aliases (default: |) /n:C - Negative value prefix (default: ~) /e:file - File with seeding rows /r[:N] - Randomize generation, N - seed /c - Case-sensitive model evaluation /s - Show model statistics
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作成したモデルファイルを任意の名前で保存します。例: ‘testcase_001.txt’
PICTが日本語パスに対応していないようでフォルダ名やファイル名に日本語を使うとエラーになります。
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コマンドパレットを開き、
Run PICT
コマンドを実行してください。 -
PICTの実行後、生成されたテストケースが新しいエディタタブに表示されます。
参考資料
microsoft/pict
https://github.com/microsoft/pict
PICT用のテストケースの書き方を学ぶ
https://github.com/Microsoft/pict/blob/main/doc/pict.md
以上です。